ベランダで始める簡単コンポスト!初心者向けガイド
みなさんは、毎日出る生ごみをどうしていますか。
生ごみには栄養がたっぷり残っているので、捨ててしまうのはもったいないこと。生ごみを捨てずに手軽に活用する方法がコンポストです。最近では都会暮らしに最適なベランダで始められるコンポストも開発されています。
「コンポストは気になるけれど、私にもできるかな」「においや虫はどうなんだろう」など、ベランダでコンポストを始めるにあたっては気になることも多いですよね。
本記事では、家庭でできるコンポスト開発を続けて30年の経験をベースに、1万人以上のユーザーの悩みに応えてきたLFCコンポストの担当者が、ベランダでコンポストを始める時に知っておきたいポイントをまとめました。ぜひ最後までご覧ください。
コンポストの基本知識とベランダでの活用メリット
「コンポスト」とは、生ごみや落ち葉など身の回りにある有機物を微生物の力を使って分解させる容器のこと、またその容器でできた堆肥のことを指します。
最近では、ベランダなどの限られた空間で始められるコンパクトなコンポストが増えており、都市部のベランダでコンポストに取り組むハードルがグッと下がっています。
日々出る生ごみを自宅のベランダで手軽にコンポストにすることで、ごみのかさも重さも減り、生ごみ臭がなくなるなど、快適でエコロジーな暮らしを手に入れることができます。できた堆肥を使ってベランダで野菜やハーブを育てたり、子どもの環境教育や食育に用いたりするなど、得られるメリットはさまざまです。
コンポストとは?その仕組みと環境への効果
コンポストは、日本では昔から実践されてきた暮らしの知恵であり、循環の輪をつくる大切な技術です。自然の生態系を再現して、植物が吸収しやすくなるように有機物を栄養に分解する仕組みで、素材にもいろいろな種類があります。
コンポストで栄養を土に戻すと、植物の生育が良くなったり、土の中だけでなく雨水が流れていく川や海の生態系全体を豊かにしたりすることが可能です。また、可燃ごみの減量や焼却時の負荷が軽減されるため、CO2排出量の削減効果もあります。
ベランダでコンポストを始める時に注意すべきポイント
ベランダでコンポストに取り組むうえで注意すべきことは、コンポストの臭いや虫です。近隣の方々への配慮も、コンポストを続けるために大切なことですよね。
購入時に臭いや虫が発生しにくいコンポストを選んだり、相談やサポートを受けられたりするものを選ぶと良いでしょう。できた堆肥はベランダ菜園に活用できるほか、最近では使いきれない堆肥の回収サービスも出てきました。都市部に住まいがあっても安心して始められますね。
家庭での生ごみリサイクルがもたらす生活の変化
生ごみは、家庭から出る可燃ごみの約30%〜35%を占めています。また生ごみの約90%が水分なので、コンポストを始めた人からは「生ごみの臭いもしないし、ごみが軽くなった」「ごみ出しの回数が減った」といった声を聞きます。
ほかにも、生ごみを捨てるためのビニール袋も要らなくなり、焼却場への輸送コストや焼却のためのコストといった環境負荷の軽減にも効果があります。
初心者におすすめ!簡単にできるベランダコンポストの始め方
初心者におすすめのコンポストは、臭いが出にくく、手軽にできるLFCコンポストです。長年さまざまなコンポストの普及と研究に取り組んできた開発者が、都市部向けにつくったコンパクトなコンポストです。
必要な準備物と購入のポイント
ここでは、初心者におすすめしたいLFCコンポストの使い方を紹介していきます。まずは、下記を準備しましょう。
【準備するもの】
- コンポストセット(容器と基材)
- スコップ
- 風通しの良い台
- 生ごみ
【準備方法とポイント】
- コンポストセット(容器と基材):容器の中に基材を入れましょう
- スコップ:ステンレス製の尖った形のスコップがおすすめです
- 風通しの良い台:網状の10センチくらいの高さのある台を探しましょう
- 生ごみ:一口大に切った生ごみを450g程度準備します。生ごみの水切りは不要です
コンポストセットを台の上に置き、ベランダの風通しの良い場所に設置したら準備完了です!
具体的な手順:ベランダコンポストの作り方
準備が整ったら早速コンポストを使ってみましょう。初心者におすすめするLFCコンポストの使い方を、簡単3ステップでご紹介します。
- 生ごみを入れる:ファスナーを開けて、基材に穴を開けたら準備した生ごみを入れましょう
- 混ぜる:入れた生ごみをその場で軽く基材と混ぜ、基材をかぶせます
- ファスナーを閉める:スコップは中に入れたまま。ファスナーを閉めたら作業は終わりです
実践後のケアとメンテナンス方法
快適にコンポストを実践していくうえで大切なのは、水分調整です。理想の水分量は、程よく湿気があって、混ぜるとふわふわ(空気の層がある)する堆肥です。
水分が少なくカサカサな状態が続くと、微生物による分解がなかなか進みません。堆肥が乾燥している時は水分を含んだ生ごみを意識して入れ、混ぜる範囲を狭めてみてください。だんだんしっとりして、微生物が分解しやすくなります。
逆に水分が多すぎると、臭いの原因になることがあります。混ぜると重たい、臭いがする時は空気が入るようにしっかりと混ぜましょう。混ぜても改善しない場合は、生ごみの投入を休止して、水分量がちょうど良くなるまで1日1回程度混ぜるのも良いでしょう。
失敗例とその対策:初心者が陥りがちな問題
コンポストの3大トラブルといえば「臭い」「虫」それから「分解しない」です。
初めてのコンポストについて心配に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、コンポストに失敗はありません!どのような状態も、全て良い堆肥になるまでのプロセスだからです。
「臭い」が気になる場合は、水分量に気をつけましょう。また、「虫」は臭いに気をつけることと、しっかりと蓋をしたり虫が侵入しにくい環境をつくったりすることで改善します。
「分解しない」については、水分・酸素・栄養分の3つの条件を知ることが大切です。コンポストを混ぜることで酸素が供給され、生ごみを投入することで水分と栄養が補給され、コンポスト内のバランスが取れていきます。
子育てと同じで、こまめに様子を見てあげることが大切です。
ベランダで活用できるコンポスト一覧
ひと言に「コンポスト」と言っても多種類のコンポストがあり、その特徴もさまざまです。「何を基準に選んだらいいのかわからない!」という方は、ぜひ次の5つの項目を参考にしてみてくださいね。
- 1日あたりの処理量:生ごみの量は一人暮らし・家族の人数によって異なるため、世帯で出る生ごみの量に合わせて検討しましょう
- 臭い、虫:好気性は嫌気性に比べ臭いは出にくいと言われています。なお、虫や臭いの発生度合いは、使用方法や投入するものによって異なります
- 場所:設置環境にあった処理方法を選びましょう
- 費用:処理容器の価格だけではなく、管理にかかるコストも考慮しましょう
- 助成金:住んでいる自治体によっては生ごみ処理器の購入時に助成金制度を利用できる場合もあります
参考:生ごみ焼却ゼロプラットフォーム「コンポストカタログ」
商品選びのポイント:デザイン、容量、機能の比較
ベランダのスペースは限られているため、固定タイプのコンポストはいざという時の移動が大変です。コンポスト生活を始める際は、簡単に移動できるタイプのコンポストを選ぶとよいでしょう。
容量もコンポストによって異なります。1日あたりの生ごみ量も参考に、ご家庭にピッタリなものを選んでください。電源の有無もベランダの環境によって異なります。電源がなくても使えるコンポストもたくさんありますので、エコの観点からも電気を使わないコンポストにチャレンジしてみることをおすすめします。
また、インテリアとしても違和感のないおしゃれなコンポストは、毎日の気分を上げてくれます。ついベランダに置きたくなるようなおしゃれなデザインのものもおすすめです。
成功させるコツと注意点:匂いや虫の対策方法
コンポストを成功させるためには、自分のライフスタイルにあったものを取り入れることが欠かせません。近隣に菜園を借りている方、狭いベランダで生ごみも少ない方など、生活洋式は人それぞれです。初心者向けのコンポストを購入する前に、まずはコンポスト全体の理解を深めて、考えるヒントにしてくださいね。
臭いを防ぐ運用のポイントと改善策
コンポストにもよりますが、基本的な臭いの対策は前述のとおり混ぜることで解消します。暑い日が続く時など、通気性が気になる場合はよく混ぜるなどの工夫をしてみてください。
また、生ごみを入れすぎて水分が多くなりすぎた場合は1〜2日投入をやめてみるのも一考です。
虫が発生しないコンポストの管理方法
ベランダで快適にコンポストを始めるには、虫が発生しにくくなる工夫を凝らす必要があります。
まずは、臭いを出さないことが大切です。臭いの原因となる水分が多くなりすぎないように、混ぜた時に水分をチェックしましょう。水分が多いと感じる場合は生ごみの投入をやめてよく混ぜ、日光が当たる場所に置くなどを試してみてください。
また、虫が侵入しないよう、虫除けキャップやカバーなどの工夫も大切です。LFCコンポストは虫が侵入しにくいチャックを採用しており、管理しやすいのでおすすめです。
季節ごとの注意点と最適な管理方法
日本には四季があります。季節やお住まいの地域によっては、コンポストが過酷な環境に置かれることもあるでしょう。
真夏の日差しが強すぎる時期は特に問題はないのですが、密閉容器のコンポストは、通年で日陰に設置する必要があります。一方で、真冬のコンポストは分解スピードが低下することもあります。微生物のはたらく条件が整っていれば順調に分解しますが、気温が10度以下になるとスローダウンすることが多いので、生ごみを少し小さめに切って分解しやすくするなど、工夫しましょう。
長く続けるためのマインドと工夫
コンポスト生活を継続することは、環境に貢献するインパクトを大きくします。
しかし「生ごみを小さくしなくては」「毎日混ぜなくては」「100%循環しなくては」と考えると、精神的な負担も大きくなって、コンポストを止めてしまうことになりかねません。
日常生活にコンポストを根付かせるためには、楽しむことが大切です。「完璧でなくてもいい」「今までごみとして全部捨てていたのだから、まずはそれを半分だけコンポストにしてみよう」というくらいの気軽さがあるといいですね。
コンポストは、微生物の活動が始まって生ごみが見えなくなっていくプロセスを見られたり、時には生き物や自然、自分の関わりを感じることができたりします。ぜひコンポスト生活を楽しんでくださいね。
ベランダコンポストで始めるエコで快適な暮らし
ベランダでのコンポスト生活は、生ごみのリサイクルを通じて環境に優しい暮らしを実現できる素晴らしい方法です。初心者でも手軽に始められるうえ、家庭菜園の肥料としても役立てられるため、日々の生活をより豊かにしてくれます。
当社では、使いやすさとデザイン性の両面を兼ね備えたコンポスト商品を開発し、提供しています。また30年以上家庭用コンポストの開発・研究を進めてきた実績から、利用者の相談に伴走するLINEサービスを付帯しています。
ぜひ、この機会にコンポストを取り入れ、エコで快適な暮らしを始めてみませんか?